こんにちは!吉郎(@gamenikki0603)です。
発売日からやっていたゼノブレイド3をクリアしたので感想をまとめていこうと思います。
シリーズは1、2をクリア済みで、ゼノブレイドクロスは未プレイです。
今作の感想を一言で言うと「1、2の正統進化ながらもよりビターになった優等生」という感じです。
これまであまりがっつりやり込むプレイスタイルではなかったので、過去作との繋がりなど深い部分については見逃していることが多々あると思います。あくまで3をプレイして感じたこと、思ったこととしてお読みいただけると幸いです。
本題に入る前に私の視点についてお伝えしておくと、
・ストーリーよりシステム面に快楽を感じるタイプ
・あまり細かいところまで覚えていないフィーリング系
・適正レベルよりちょっと上で攻略する安全派
といった性質があります。共通点がある方には特に参考になるかも!?
ストーリー、戦闘、カスタマイズ、グラフィック、サウンドの5点から見ていきます!!
ストーリー

まず初めに、ネタバレを避けるため抽象的な表現が多く含まれることをご了承ください。
さて、ストーリーの感想ですが、初めにも書いた通り1、2に比べシリアスです。
シリアスさでいうと多くの人が2<1<3となると思います。
2は序盤からコミカルでした。1は冒険の動機が殺された幼馴染の仇を取るということで話こそシリアスですが、訪れる大自然のフィールドや音楽によって探索時はそこまで深刻さは感じさせない作りでした。
一方今作は、根底に2国が争う背景があり、それが本編開始後もずっと続いているため、基本的にどのコロニーに行っても戦争の話を聞くことになります。その中で主人公たちが抑圧を打ち払い、人々に希望と可能性を与えていくわけですが、1、2にあるような胸が熱く盛り上がる展開はほぼなく、終始シリアスな展開が続きます。
BGMで後述しますが、ガウル平原やスペルビアのような鮮烈なメロディがあるフィールド音楽が少なく、気持ちが上がりきらないのもシリアスさの要因になっていると思います。まさにそれが狙いでしょうし、落ち着いた音楽はそれはそれで過去作の夜BGMを彷彿とさせて私は好きでした。
話をストーリーに戻すと、強く言いたいのは2つ。
・主人公が掲げるのは現実では難しいポジティブ思考
・悪役が舞台装置
ということです。
1つ目、主人公のポジティブ思考については、よく物語でありますよね。「それでも前に進まなきゃいけないんだ!」みたいなまとめ方。
今作の核心に触れるので具体的には引用しませんが、主人公も自分で人生をつかみ取ることを重視しています。
でも思いませんか?そうできる力がある人はいいけど、環境や状況的にそうできない人、そうしたくない人はどうしたらいいの?って。実際その問いがゲーム内でも繰り返されます。しかし、それに対する明確な回答、解決策が作中では明言されていなかったように受け取りました。
本作では常時戦争の真っただ中という過酷な状況であるがゆえに、多くのキャラクターが現状を変革すること、未来を自身の手でつかみ取ることを渇望しています。そのため、主人公たちに賛同し世の変化を後押しすることになります。しかし、これを現実で考えたとき、変わりたくても変われない事情がある人、変わることを拒む人は一定数いるだろうなぁと考え、彼らのテンションに同調できませんでした。
そんな後ろ向きな思考を持ち込むのはナンセンスかもしれませんが、感想として書き留めておきます。
そして2つ目、悪役の働きについてです。
敵役はメビウスという世界を支配し暗躍するヤツらなんですが、これが(一部除き)そろいもそろって粗暴で愚かなんですよね。多くは目の前に現れる主人公一行を叩き潰そうと刃を向けてくるし、狡猾に騙し殺そうとしてくるやつもいるんですが結局キレて正面から倒そうとして来たり。
明らかに主人公らが成敗するべき悪、主人公らの正しさを補強する舞台装置として描かれている。わかりやすいですが、もうちょっと個性というか深みを持たせてあげられなかったのかと残念に思います。
以上、ストーリーの感想でした。
不満点を多く上げましたが、男女各3人が出会い、お互いを知り愛おしく思っていく過程の描写には共感できたし、彼らの元気さがあったからこそクリアまで走り抜けられました。推しはセナです。推しができるくらいに魅力的に演出してくれている、ということは紛れもなくゲームとして成功した証でしょう。
戦闘

戦闘は、探索と並んでゲーム中で特に長く触れる要素のひとつです。ここの快適さがないと、ゲームは苦痛になってしまいます。
ということは。100時間もプレイできたということは今作の戦闘は快適だったということの裏返しではないでしょうか。
システムは1、2プレイヤーおなじみのオートアタック式。プレイヤーで適宜位置取りやアーツ発動を操作していきます。
これまでもそうであったように、今作も序盤の戦闘はローテンポで、ボスや強いモンスターを倒すのに長い時間を要します。
しかし、話が進み戦闘に関する要素が徐々に解放されていくと、敵に大ダメージを与えるチェインアタックや新しいアーツを修得しスピーディに、ダイナミックになっていきます。
ここまで辛抱できるかが評価の分かれ目でしょう。
もし、最初戦闘がつまらなくても、しばらく続けてみてください。間違いなく面白くなりますから。
今作は最大7人のパーティということで、それぞれのキャラが持つスキルによる全体バフや、アーツの連携といったシナジーを考慮しカスタマイズを練る必要があります。それがうまくハマった時の快感は、ゲーマーのツボをついていると思います。
一つ残念なのは、仲間の連携攻撃であるチェインアタックのテンポの遅さです。
キャラ一人ひとりの行動を選んでいくコマンド式バトルのようなものなのですが、毎攻撃で挟まれるカットインに時間を割かれ、ひとたび発動したら2~3分くらいは拘束されます。
大ダメージが出るので爽快感もあるのですが、演出カットとか選べたらよかったですかね。
過去作で散々指摘されてきた、戦闘システムの説明の少なさは、今作ではいやというほどチュートリアルが盛り込まれたことにより解決しました。
UIも見やすくなり遊びやすいです。
プレイヤーに寄り添ったつくりという所が「優等生」の要因ですね。
カスタマイズ

戦闘とも密接にリンクするカスタマイズ要素の所感です。
今作で主人公たちは、基本的な3つのロール(役割)アタッカー、ディフェンダー、ヒーラーのいずれかを自由に選択できます。それぞれのロールには手数が多いアタッカーや仲間の能力を強化するヒーラー、敵の攻撃を回避し続けるディフェンダーなど固有の得意分野を持ったクラスが25個存在し、その中のいずれかに就くことになります。
それぞれ修得のタイミングは異なるものの、全キャラが全クラスに転職可能。さらに熟練度がMAXになったクラスは一部アーツ、スキルを会得できるなど、プレイすればするほどカスタマイズの幅が広がっていく作りです。
クリア後の高レベルモンスターを討伐する楽しみもあり、
一方で、主人公のうちノアがストーリー中に修得する固有技が万能すぎるため、選択肢が実質それに固定されてしまうという難点もあります。
また、レベル経験値とクラス経験値の稼ぎ手段が同一なため、レベルは上げないでクラスだけ上げるといったことができません。ゼノブレイドシリーズはレベル差による命中率・回避率補正がえげつないので、敵レベルをこちらが大幅に超えるまで稼いでしまうとヌルゲーまっしぐらです。
私は、そうなってしまってはつまらないのでレベル経験値をなるべく稼がないように進めていたのですが、お察しの通りクラスレベルも上げられません。
せっかく幅広いカスタマイズを用意してくれているのに、ストーリー中で存分に堪能できなかったのは残念でした。
※クリア後はレベル調整機能が解放されます。
グラフィック

グラフィックは間違いなくswitchでもトップレベルです。表情や細かな指先の動きなど、とても滑らかに表現されていて、モーションに関しても現行機のゲームでかなり高いレベルにあります。
プレイしていて、何度「うわぁリアルだなぁ」と思ったことか。
ゲームはゲームシステムが面白ければグラフィックが粗くても楽しめると考えていますが、やはり良いに越したことはないですね。没入感が段違いでキャラの魅力を存分に発揮するのに一役も二役も買っています。
キャラだけでなく水や草木、山などの遠景に至るまで携帯機モードではさすがに画質は落ちますが、十分な表現です。外出先でも楽しむことができますね(お墓参りに持って行った男)。
サウンド
最後はサウンドです。
ストーリーの項目でも触れましたが、今作のフィールドBGMは静かなものが多く、盛り上がるBGMは少ないです。
それがゼノブレイドらしくないという意見も散見しますが、私は、これはこれで好きでした。
静かといっても環境音的なものではなく、穏やかなメロディのものが流れているという感じで、過去作でいう夜BGMみたいなもの。雄大な大自然の中という感じがして、世界観に浸ることができます。
一転、戦闘曲ではユニークモンスターとの戦闘曲では今作を象徴する篠笛を使ったサウンドがふんだんに盛り込まれていて、斬新な作りに。過去作のフレーズも入ってる高揚感MAXの曲です。やはり上げるところでは上げてくれる、BGMで緩急をつけるのが非常にうまいなと感じました。
本来は格上の敵に挑むなんて嫌な私ですが、この曲に奮い立たされてついついユニークモンスターに挑んでしまいます。
イベントシーンで挿入される曲もキャラの心情に寄り添っていてとても引き込まれますね。
まとめ

以上、駆け足でしたが、私がゼノブレイド3をクリアした感想をお伝えしました。
総合的に言えば、「ゼノファンには間違いなくおすすめできる。過去作に比べるとゼノを知らない人にもおすすめしやすい」作品です。
多くの人が生きていくうえで抱える悩みに問いかけるようなシナリオと、突飛すぎない地に足の着いたストーリー展開は他のゼノ作品よりとっつきやすいです。
戦闘、カスタマイズシステムも比較的親切でわかりやすいですね。
一方、ゼノシリーズのお約束や小ネタもふんだんに盛り込まれているうえ、シリーズファンにもお勧めしやすいです。
ただ、過去作のような少年ジャンプ的な熱い展開を求めると肩透かしを食らう可能性があるので、ビターな展開だと心の準備をしておきましょう。
それでは今回はこの辺で。お読みいただきありがとうございました。
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