こんにちは!吉郎(@gamenikki0603)です。
今回は、2月10日にPS5とXboxSeriesX・Sで発売されたホグワーツレガシーのクリアレビューをお届けします!
私がゲームで特に重視する、育成と戦闘に重点を置いて紹介します。ストーリーやサウンドなどには(ほぼ)触れないので、ご注意ください!
総合的な評価は以下の通りです。
☆パワーアップ | ||
やりやすさ | ★★★★☆ | レベルアップでスキルポイント入手とわかりやすい。装備のアップグレードも有。 |
奥深さ | ★★★☆☆ | スキルの種類は多くはない。装備に付けられる特性で個性を伸ばせる。 |
☆戦闘 | ||
爽快さ | ★★★☆☆ | スピーディで次々と呪文を繰り出せる。硬い敵相手には単調…。 |
奥深さ | ★★★☆☆ | 呪文を覚えていく毎に戦闘の幅が広がる。一方、やれることの幅は狭い。 |
総合 | ★★★☆☆ | ゲームプレイ時間に占める戦闘の時間は多くなく、飽きが来る前に終わった。(3.5) |
備考 | メインストーリークリアまで:30時間 |
パワーアップ
まずはパワーアップ要素について。
今作で、主人公を強化する要素は
- レベルアップによるHP上昇
- 呪文の修得(23種類)
- 装備によるステータスアップ
→装備アップグレードによる数値上昇&特性付与 - 才能(スキル)を獲得して呪文を強化
の3通りです。
レベルアップによる効果は単純にHPアップなので、説明は割愛します。
呪文について
通常呪文は全部で20種。基本的に学校で先生からの課題(魔法植物を〇種類同時に使えとか、薬を〇種手に入れろとか)をこなし、カンタンなミニゲームをやって覚えます。ゲームをプレイしていればクリアできる難度のものばかりなので、すべて揃えるのは難しくありません。
これとは別に、設定的に使うのを禁じられている闇の魔術が3種もあります。これは、サブストーリーをクリアすることで覚えます。サブストーリー自体は、覚えなくてもクリアできます。
修得までにダンジョン攻略が必要で少し難しいです。と言っても、入念な下準備が必要、というものでもありません。

装備について
体の各部位に設定できる装備品です。部位は、手、顔、帽子、首、ローブ、服の6種類です。
それぞれ攻撃や防御が上がりますが、今作では装備によるステータス変動が緩やかなため、比較的組み合わせは自由です。
ただ、見た目がアレな装備が多く、ゲームの雰囲気を壊しかねないです。設定で見た目だけ変えられるのはありがたいですね。
そして、一部アップグレード枠と特性付与枠がある装備があります。
世界各地で捕まえられる魔法動物から得られる素材を使うことで、装備のアップグレードが3段階まで可能です。アップグレードにより防御、攻撃のステータスがわずかに上昇します。
特性は、宝箱やチャレンジ(ゲーム内実績のようなもの)の報酬で手に入れられ、一度入手すれば消費することなく装備に付与が可能です。特定の呪文の威力を高めたり、特定の敵からのダメージを軽減したりと、装備を限定的な用途に特化させていくための手段です。

才能について
才能は、主人公がレベルアップして得られる才能ポイントを消費して覚える、永続的な強化です。
他ゲーでのパッシブアビリティなどと同様ですね。
呪文・闇の魔術・コア・ステルス・必要の部屋の5カテゴリに分かれ、合計48種類の才能があります。
今作は40レベルが上限で、それまでに得られる才能ポイントは36です。
一度にすべての才能を修得することはできないということですね。これに関してはゲーム内でも説明があります。
この才能ですが、習得するものによっては呪文に追加効果が発生したり、魔法をセットするスロットが追加されたりと、ゲーム内容を大きく変えてくれます。効果の大きさ的にも、これを取っていくのがゲーム進行の一番の楽しみになっていた気がします。

やりやすさ
そんなこんなで、各要素を説明したところで、パワーアップのやりやすさを振り返ります。
結論から言うと、「難しいこと・手間なことはほぼなく、やりやすかった」という印象。
基本的に、メインストーリーに沿って進めていけばレベルは上がり才能ポイントが手に入りますし、訪れるダンジョンで装備も手に入ります。魔法動物の素材は自ら集める必要がありますが、正直ストーリークリアまでならアップグレードの重要性は高くありません。
呪文も修得難度があまり高くないので、片手間に覚えていけることでしょう。なにより、新しい戦い方ができるのが楽しくて率先して取りに行く人が多そうですが笑
と、いうことで、レベル上げや装備集めなどを意識して行うことなく、パワーアップ要素を楽しむことができるという感想です。
奥深さ
パワーアップ要素の奥深さについてです。
正直、装備品で左右されるパラメーターは攻撃と防御だけとシンプルなうえ、アップグレードで化けることもありません。特性付与は今作で唯一、装備(またはキャラクター)に個性を持たせられる要素と言っていいでしょう。全身で統一したコンセプトの特性を付与すれば、特定の呪文で大ダメージ!ということも可能です。難点は、特性の付与がホグワーツでしかできないことでしょうか。探索中に気軽に、とはいきません。
才能に関しては様々なカテゴリを伸ばせる要素ですが、おそらく多くの人は呪文をセットできるパレットを優先して増やし、そのあと各戦闘呪文の強化や探索に使う呪文の強化といった流れになるでしょうか。才能でかなり便利になることは確かですが、攻略の上で習得することが推奨されるものが多くを占め、自分の好みを伸ばすといった割り振りは難しい印象です。
呪文は、それぞれが固有の挙動・効果をもち、多く修得すればするほど敵の攻略が楽になります。
一部の闇の魔術を除きとびぬけて強いものはなく、敵やシチュエーションに合った呪文を使い分けることが重要になってきます。呪文の種類はそこそこ多いですが、才能で追加効果が付く呪文は一部に限られ、奥深さという面では評価点は少ないです。

戦闘
戦闘の基本は、呪文で攻撃、敵からの攻撃を防ぐもしくは避ける、の3動作です。
敵もこちらの呪文を防御するシールドを張ってきますが、対応した呪文をぶつけて破壊することになります。
ここに、ジャストガードや特定の呪文で敵に付与できる呪い(付与されている敵はダメージが増幅)といった要素が加わります。最終的には敵の攻撃も苛烈になり、猛攻をかいくぐって攻撃するシチュエーションが多くなります。
戦闘中にはアイテムが使え、魔法植物を投げつけダメージを与えるということができます。魔法植物は基本的に自動で攻撃してくれる砲台やペットといったイメージです。
アイテムには飲み薬もあり、攻撃アップ、防御アップ、ダメージを与える雷雲が発生するなど。戦略的に大きな変化を与えるものではありません。

爽快さ
最初は呪文が少なく、敵の攻撃もバリエーションがないため単調な戦闘ですが、こちらの手数がそろってくるとコンビネーション的な戦い方ができるようになります。例えば、敵を浮かせた後に叩きつける、や同じく浮かせてから吹き飛ばす、など。敵をこちらの意のままに操っているような体験ができ、爽快です。
後半、闇の魔術を手に入れると、暴力的な威力で敵をなぎ倒していけるのでそこでさらに楽しくなりますよ!
奥深さ
上でも説明した通り、戦闘での行動は少なめです。呪文の他に周りのものを投げつけるアクションも追加されますが、効果としては呪文と同様、ダメージを与えるだけです。
魔法植物も強力なことは確かですが、プレイヤーは敵に投げつけておしまいなので、奥深さという点で見るとどうしても単調といった評価になります。
メインストーリークリアまでがそこまで長くなく、呪文が増えていくペースもちょうどよかったので飽きずに遊べましたが、もっとプレイ時間が長かった場合だと戦闘には飽きてしまっていたかもしれません。
総評
ハリーポッターシリーズに連なるホグワーツの世界観を体験できるということで発売前から注目を集めていた本作。実際、時間をかけただけあって内容はどれも高いレベルできれいにまとまっているように感じました。誰でもとっつきやすく、そこまでこだわって育成しなくてもクリアまで戦えるというバランスは、ゲームに慣れていないハリポタファンでも楽しめるような配慮なのかもしれません。
一方で、複雑なゲームに慣れたコアなゲーマーには、奥深さがやや物足りない印象になってしまうかもしれません。装備同士のシナジーや戦闘の立ち回りを考える楽しさは薄く、「お子様向け(にしては少し難しいかも)」のようなチープさを感じてしまいかねません。
システム面でなく世界観を見れば、ハリポタシリーズを知っていれば楽しめる小ネタや細かい設定が巧妙にゲーム化されている点は間違いなく一級品です。ここに楽しさを見いだせれば、単調さはあるものの決して低レベルではない戦闘もそこまで苦にならず楽しめることでしょう。

商品紹介
